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【インクルーシブ経験】
日本の教育制度は「国が教えたいことを、国が教えたいように」教育するシステムです。そして、ひたすら詰込み型の暗記が得意な学生を高評価する、記憶力ベースの大学受験。 それとは対照的に、アメリカの都市部で広く受け入れられるインクルーシブ教育は、幅広い知的・情緒的・社会的・創造的といった多角的な能力を意識して育みます。 多くのアメリカの大学が、世界中から多彩な背景の人たちを歓迎する環境を整えようとするのは、インクルーシブ教育を大切にするからこそ。 それを裏付けるデータがこちら。以下は、エリートと呼ばれる大学における学生の割合。 1. 外国籍・移民
米国:約25%(スタンフォード大)から39%(コロンビア大)が外国籍。また、現在のトランプ政権とは真逆で、従来はリベラルな発想で移民を積極的に受け入れる国らしく、外国籍の学生たちに加えて、さらに32%が移民。半数を大きく上回る学生が、外国籍もしくは移民。 日本:約2%(慶応)~16%(東大)が外国籍。移民については、データが存在しない程ごく少数。 2. 人種
米国:
日本:詳細なデータは存在しませんが、外国籍のうち、約93%がアジア出身(中国・ネパール・ベトナム・ミャンマー・韓国、など)。学生の大多数が日本人であることと合わせると、99%超がアジア系。 3. ジェンダー
米国:女性が約51%(プリンストン大)~54%(ハーバード大) 日本:女性が20%(東大・京大)~39%(早稲田) -------------------- 以上のデータから、アメリカの大学が世界中から多彩な背景の人たちを歓迎する環境を整えたインクルーシブ教育を実践しているのに対して、日本の大学は多様性を歓迎する環境を整えているとは言い難い現状が浮き彫りになります。 日米のエリートと呼ばれる大学の間でさえ、ここまで違いが歴然としているのですから、幅広い知的・情緒的・社会的・創造的といった多角的な能力を育むことや、人権意識・多様性への寛容さ・社会活動への積極性、さらには事実に裏付けられたエビデンスをベースとして、自分の頭でしっかりと考えられる・それを行動に移す能力にも違いが生まれがちになるのは、明白でしょう。 もちろん、インクルーシブ教育を受ける機会がなかった人であっても、多角的な能力を身につけ、人権意識を大切にし、事実に裏付けられたエビデンスをベースとして、自分の頭でしっかりと考えて行動に移せる人はいます。 他方、エリートと呼ばれる大学でインクルーシブ教育を受けた人であっても、多角的な能力を身につけられず、人権意識が希薄で、事実に裏付けられたエビデンスをベースにできず、自分の頭でしっかりと考えられない・行動に移せない人もいます。 けれども、それらをもってしても、大きな傾向を忘れないようにしたい。 それは、人権意識を育む「教育と多様性」が備わった環境で学ぶことが、「保守的な発想」から抜け出し、「リベラルな発想」へのきっかけをつくるということ。 それをはっきりと裏付けるデータがこちら。以下は、2024年のアメリカ大統領選における、有権者の学歴と投票結果。
同じく、2020年の大統領選においても、
大学でのインクルーシブな経験が、「保守的な発想」から抜け出し「リベラルな発想」へのきっかけをつくる様子を、はっきりと映し出しています。 それとは対照的に、7月の参議院選において、日本全国で保守系71.1%vsリベラル系28.9%という結果のみならず、教育・多様性など何においても集中しがちな東京都でも、全国をしのぐ保守系75.2%vsリベラル系24.8% [詳しくは#123]。この保守支持率が、インクルーシブな教育が行き届いていないアメリカの地方・田舎と似ているのは、もはや納得がいきます。 アメリカの都市部が圧倒的にリベラルなのと比較して、日本・東京およびアメリカの地方・田舎が圧倒的に保守なのは、インクルーシブな経験の違いが、最大の理由なのです。 続きを読む:戦後80年、日本の大問題(6)【集まらない原因1】 前回を読む:戦後80年、日本の大問題(4)【大学受験】 同じテーマを読む:多様性/インクルーシブ Comments are closed.
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