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128: 戦後80年、日本の大問題(7)

2/10/2026

 
【集まらない原因2】
日本のエリートと呼ばれる大学ですら、世界中から学生があまり集まらない。
なぜ、集まらないのか。その大きな原因は、主に二つ。
 
[原因 その1]  就職・生活へのつながりが乏しい。
こちらは、前回のブログで説明しました。
 
[原因 その2]  給料が低い
一人当たりのGDPは、その国における生産性を測る指標ですが、ざっくり概算として、すべての職業の平均年収を表すとも言われます。なぜなら、一人当たりの生産性が低いと、支払える給料が低くなりがちなのは、ある意味当然だからです。
 
そこで、以下のデータです。
 
2024年の一人当たりGDP(カッコ内は世界ランク):
  • 米国:約85,373ドル(6位)
  • 日本:     33,138ドル(35位)
 
比較のため米ドル換算になりますが、今や、日本はアメリカの4割にも満たない。
 
また、アジアにおいて:
  • シンガポール(5位)はもちろんのこと、
  • 台湾(31位)
  • 韓国(32位)
にも及ばない。
 
そして、何よりも残念なのは、日本はみるみる落ち目なのです。
 
経済全盛期の1990年当時は:
  • 日本(8位)
  • 米国(10位)
  • シンガポール(26位)
  • 台湾(35位)
  • 韓国(43位)
 
それから35年ほどで、シンガポールを除いては、他国が上がったというよりも、むしろ日本が著しく下がった印象です。余談ですが、シンガポールの躍進が際立っているのと、人口の約47%が移民であることは、インクルーシブ経験の観点からも一致します。
 
そもそも移民・難民・避難民の受け入れなど、あらゆる人権・人道面において、日本は当時から「先進国」とはとても呼べませんでした [詳しくは#109]・[#110]。そして現在、バブル崩壊からの「失われた35年」により、唯一頼みの綱だった経済面でさえ「先進国」とは呼び難いほど衰退してしまったのです。
 
生産性・給料が衰退する場所へは、世界中から学生が集まり難いのは当然でしょう。

それは日本のみならず、アメリカ国内でも同じ。トランプ政権は「Make America Great Again」(MAGA)のスローガンを掲げ、その支持が高い保守的な地域は地方・田舎にある。けれども、世界中の学生の殆どが、アメリカの地方・田舎の農業や林業、鉱業や石油産業などを夢見て、渡米したいとはあまり考えていないでしょう。
 
むしろ、圧倒的にリベラルな都市部のシリコンバレーやウォール街、最先端の医療やエンターテインメント業界などを夢見て、渡米してみたい人たちが大多数でしょう。
 
それでもリベラルを破壊したいトランプMAGAの矛盾は、明白です。
 
より開かれ、よりオープンである程、世界中の学生たちは引き寄せられる。
より閉ざされ、より排他的である程、世界中の学生たちは避ける。
 
以下のデータは、世界の大学 4大ランキングにおいて、トップ50にランクインしている日米の大学の数です。あくまでも参考程度ですが、4つの有力な指標を持ち合わせることで、大枠を捉えることはできるでしょう。
 
なお、4大ランキングとは:
  • QS World University Rankings (QS)--英国
  • Times Higher Education (THE)--英国
  • US News & World Report (USN)--米国
  • Academic Ranking of World Universities (ARWU)--中国
(注記:日本の出版社による有力なランキングは、今のところ存在しません)
 

世界トップ50(カッコ内は校数):
  • QS:          米国(15)、日本(1)
  • THE:       米国(23)、日本(1)
  • USN:      米国(22)、日本(0)
  • ARWU: 米国(25)、日本(2)
 
このようにランキングからも、世界中の学生たちを引き寄せる力の差が伺えます。
 
日本は 1)就職・生活へのつながりが乏しい、2)給料が低い。これらにより、世界中から学生があまり集まらず、インクルーシブな環境を整えられないのです。
​
  • 魅力が乏しいから集まらない→
  • 集まらないからインクルーシブな教育・環境が整えられない→
  • だから生産性も給料も衰退する→
  • 魅力がますます乏しくなる。

この繰り返しです。
​

そして、この悪循環・負のスパイラルの行きつく先には、ジリ貧しか残されない。

 
次回は、先日結果が確定した衆議院総選挙を踏まえて、この考察を深めたいと思います。
​

続きを読む:戦後80年、日本の大問題(8)【若い世代でさえ】
前回を読む:戦後80年、日本の大問題(6)【集まらない原因1】

同じテーマを読む:多様性/インクルーシブ

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    JOE KIM
    Retired from business at age 34. Now, an active supporter of inclusive initiatives globally.
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    34歳でビジネスから引退。現在は、インクルーシブな支援活動家。
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