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#43: 差別をなくす(第5回)

3/18/2019

 
【選択による特徴】
誰もが、生まれながらに差別をされたいとは思っていません。例え、生まれながらの特徴から自由になることが可能であるとしても、その特徴によって、理不尽に傷つけられてはならないことに、違いはありません。
 
それでは、「選択による特徴」についてはどうなのでしょう。例えば、自分で選んだ職業や、自らの不摂生がたたった病気など。「誰から強制されたわけでもなく、自分で選んだのだから、差別をされても仕方がない」という人もいるようです。
 
けれども、自分の選択による特徴なのであれば、除外や拒否を受け、傷つけられたとしても、それを「理不尽」だとは言えないのでしょうか。そこで考えさせられます。「選択による特徴」だからといって、「生まれながらの特徴とは無関係」だと、迷いもなく言い切れることとは、本当のところ、どれ程あるのでしょう。
 
ある人が、一般的に敬遠されがちな職業に就いたのは、もしかしたら、機能不全な家庭で生まれ育ったことにより、幼少期に受けた虐待が一因となっているのかも知れない。また、ある人が、不摂生がたたった病気になってしまったのは、もしかしたら、孤児だったこともあり、幼少期の生活習慣が関係しているのかも知れない。
 
どの親の元に生まれてくるのか、どのような環境で育てられるのか、その人には選択できません。けれども、贅沢をいうわけではなく、少なくとも虐待をしない親がいてくれたなら、その人には違った人生があり、そして、違った選択があったのかも知れない。
 
親による子への虐待は、世界中で、いつの時代にも起きている。本来であれば、最も安らぎを提供する、プライバシー空間である「家庭」。その内側で起こることにより、外から見えづらく、データとしてもはっきりとした数値が捉えにくい。しかし、虐待に対する社会的意識が高まるにつれ、過去には見えなかった、あるいは「虐待」とは呼ばれなかった親による言動が、現在では表面に現れはじめています。
 
虐待とは、身体的虐待のみならず、心理的虐待や育児放棄(ネグレクト)も含まれる。世界保健機構(WHO)は、全成人の4人に1人は成人前に身体的虐待を受けており、また、女性の5人に1人、男性の13人に1人は性的虐待を受けていると報告しています。さらに、アメリカ最大の心理学者団体である American Psychological Association(APA)は、心理的虐待やネグレクトは、最も頻繁に起きている虐待であると報告しています。
 
虐待の大きな問題点の一つは、子本人の「人間としての尊厳」を傷つけ、人生を「生きづらい」と感じさせること。それにより、暴力行為の加害者や被害者になったり、自己破壊行動を繰り返したり、抑うつに陥ったり、アルコールを含む薬物を乱用したりと、つらい困難を抱えてしまう傾向が、より強まる。そして、このような苦難の過程において、職業の選択や不摂生にまで、影響が及んでしまうこともあるでしょう。
 
もちろん、生まれや育った環境がすべての原因だとは、言い切れないことも多いでしょう。もっとも、人が幸せになるのは、大人になったら最終的には、自分の責任です。そう考えたなら、本人の努力不足も一因となっているのかも知れない。
 
また、同じような苦難の境遇で生まれ育ったにもかかわらず、様々な努力の結果、一般的に人気のある職業に就いた人たちもいるでしょう。あるいは、なかには恵まれた境遇で生まれ育ったにもかかわらず、努力を怠り、道を外れてしまった人たちもいるでしょう。
 
けれども、それらをもってしても、どこまでが本当に本人が選択できたことで、どこからが選択できなかったことなのか。どこまでが「理不尽」で、どこからが「理不尽ではない」のか。その境界線は、とても繊細な領域の中に存在するのではないでしょうか。
 
そう考えたならば、「生まれながらの特徴とは無関係」だと言い切ることは、とても難しい。その繊細な難しさを受け入れて、そのまま包み込む優しさを持つことができたなら、たとえ「選択による特徴」であろうとも、除外や拒否を受けたり、傷つけられても良いことにはならない。
 
そう考えればこそ、すべての人たちに優しさをもって接することで、差別は防げるのではないでしょうか。

続きを読む:差別をなくす(6)【意図的でなくても】
前回を読む:差別をなくす(4)【なぜ いけないのか】

全シリーズ:差別をなくす(1)~(12)
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