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113: 男女同権・平等の真実(2)

11/10/2024

 
【セコい男性】
「ジェンダーギャップ指数」は、男女同権・平等に達している国がたった一つもないという、ひどく理不尽な現状を映し出しています。それでも、なお、「今や女性優位な社会になってる」と言いたげな男性たちが多い。
 
その理由のひとつとして、「今すぐどっちか決めてくれ。都合のよい時はか弱い女性、また別の都合がよい時は男女同権。これじゃズルい!」があるようです。
 
けれども、男性はある意味、ジェンダーギャップという生まれながらに優位に立てる下駄をはかせてもらっているのに、さらに「今すぐどっちか決めてくれ」という要求は、女性が「ズルい」と言う前に、その男性が「セコい」と言えるでしょう。
 
それは、ある物事がバランスを欠いた状態にある場合、それをパリティー(平等)に持ってゆくには、振り子は振れて、行ったり来たりしながら振れ幅がだんだん小さくなり、イクイリブリアム(equilibrium)に近づくからです。
 
その過程において、振れ幅が思ったよりも多少大きくなることもある。セコい男性が言い張るように、仮に、一瞬、女性側に振れたとしましょう。それでも、人類の歴史ほど長きにわたり男性側にずっと振れてきた理不尽を正直に認めたならば、今までずっと我慢を強いられてきた女性側の気持ちに寄り添い、男性側は多少の我慢を受け入れるべきだと考えます。
 
しかも、現実は「ジェンダーギャップ指数」が示すように、まだまだ振り子は女性優位には振れていない。むしろ、男女同権・平等とは程遠い状態にあるのです。前回に紹介した太宰治や遠藤周作の生きた当時の日本はなおさらで、彼らの主張が呆れるほど論外ならば、現代の「女性の方が優位だ・ズルい」とする主張もあまりに的外れです。
 
男性に生まれただけで優位に立てる下駄をはかせてもらっている事実を、それが私たちの文化に深く根付いているということを、男性側はしっかりと認識する責任があります。
 
よくある例として、「女性はガツガツ勉強しなくていい」とか、「女性はバリバリ働かなくていい」とか、「性格がおっとりしてる女性の方が、能力が高い女性よりもモテる・結婚しやすい」など。
 
声にはっきりと出すまでもなく、男性のみならず、多くの女性ですらそう思い込んでしまうほど、文化の中に浸透しています。幼い頃から、両親・親戚・学校・友人・テレビ・映画・音楽・メディアなど、どこからともなく教えられてきたかのように、日常に刷り込まれている。
 
そのような風潮が、知らず知らずのうちに「女性はこうあるべきだ」とする社会通念を醸成します。そして、それに沿うよう、やたらと強要される。
 
それに沿う者は理解され、褒められ、サポートされ、可愛がられる。逆に、沿わない者は誤解され、うとまれ、見放され、出る杭は打たれる。その流れに何となくもっていこうとされることもあれば、露骨に差別されることもある。
 
それが、男女同権・平等というごく当たり前のことを願う女性たちを遠ざけ、フェミニズムを敵視し、女性蔑視に繋がり、男尊女卑を形づくる。こうして、知ってか知らずか、男性は生まれながらに優位に立てる下駄をはかせてもらうのです。
 
「俺は下駄をはかせてくれとは頼んでない!」と言い張る男性たちもいるのかも知れません。
 
けれども、頼んでようが頼んでいまいが、現実として世界規模で、そうなってしまっている世の中です。それを是正する行動を自らがとらなければ、優位に立てる下駄のメリットを享受しながらも「女性の方が優位だ・ズルい」と言い張ったり、見て見ぬふりをすることになってしまいます。その方が、よっぽどズルいでしょう。
 
それでも、なお、女性を引き上げようとするどころか、頭を押さえつけ、理不尽な社会通念であっても沿うよう強要し、現状維持を優先しようとすることは、責任ある大人として、とても恥ずかしいことなのです。


​続きを読む:男女同権・平等の真実(3)【悩む女性】
前回を読む:男女同権・平等の真実(1)【ジェンダーギャップ】

全シリーズ:男女同権・平等の真実(1)~(6)
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同じテーマを読む:差別

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    JOE KIM
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    34歳でビジネスから引退。現在は、インクルーシブな支援活動家。
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