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【面接指導】
充実した履歴書で採用面接まで進み、そして誠実な面接対応で職を得る。この流れに沿って、就職支援プログラムのふたつ目の内容は、面接指導にしています。 面接指導は、当日の参加者全員を対象に、クラス形式で行います。少ない日で5名ほど、多い日で20名ほど。採用担当者に、より良い印象を与えるには、どうすれば効果的なのか。面接対策の基本である身だしなみや作法から、具体的な心構えや質疑応答まで、約1時間半程かけて講義をします。 ポジティブに、自信をもって、採用担当者の眼を見て、はっきりと受け答えをすること。採用面接で定番の質問トップ10を用いて、ひとつの質問に対して30秒ほどで、自分が伝えたいことを効果的に伝える回答を準備すること。それらの回答は、その仕事に対する自分の熱意を示す内容にすること。そして、それを面接本番で充分に発揮できるよう、準備と練習の大切さを知ること。 講義は一方通行ではなく、参加者からの質問やコメントを促し、いつでも手を上げて発言ができるように、双方通行を心掛けます。また、参加者同士、お互いの意見からも学び合えることが多いことを伝え、それを促すため、こちらから質問を投げかけたりもする。 初めて顔を合わせる、多種多様な背景の人たちが集まるため、雑多な意見が飛び交って、講義の進行が難航することもある。そのような時は、ある程度の意見交換ができた段階で、「職を得て、住居を得る」という共通の目標を見失わないように、グイッと全員の注意を引き戻します。 講義を担当するうえで、そしてホームレスになっている人たちと接するうえで、必ず心掛けていることがあります。それは、彼ら/彼女らの気持ちに寄り添う努力をすること。 人は、失業しただけでも、とても苦しい。自信も、打ち砕かれがちだ。ましてや、家や家族までも失った人たちは、人生どん底の体験、まさにその真っ只中にあることが多い。 「どうせ、いくら頑張っても駄目だ」と言う人たちにも、彼ら/彼女らの心の痛みに寄り添って、前を向けるよう、ポジティブに励ます。「今まで色々あったけれど、これからのことは、今からでも変えることができる」と、働きかける。 そのような中で、忘れずに伝えようとしているのは、「面接」というシステム自体が、とても不完全なシステムであるということ。数百人の採用面接をしてきた経緯を踏まえて、そう思うのです。 考えてみれば、ある意味当然のことでしょう。例えば、結婚数十年のおしどり夫婦であっても、未だに相手の分からない部分はある。その物差しで推し量ってみたならば、わずか30分足らずの会話で、初めて会ったその人の、本当の人となりが分かる筈など到底あり得ません。 「面接」は、今あるなかではベストなシステムなので用いているものの、とても不完全です。そのことからも、仮に面接で不採用となったとしても、それは何ら個人的に恥じることではない。 私自身も含めて、面接を受けたことのあるほぼ全ての人が、不採用になった経験があるでしょう。けれども、それをもってして、自分自身の本当の人間性が否定された訳ではありません。たまたまその時は、自分よりも他の人の方がその職により適していると、その採用担当者に判断されたに過ぎない。 そう考えてみたならば、不採用から学ぶべきことは、面接対策において、より一層の努力が求められているということでしょう。 続きを読む:支援の現場より(4)【ジョブコーチ】 前回を読む:支援の現場より(2)【就職支援】 全シリーズ:支援の現場より(1)~(4) [1] [2] [3] [4] 同じテーマを読む:現場ルポ Comments are closed.
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