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119: 卑劣なトランプイズム(2)

5/10/2025

 
【身をもって体験】
トランプ政権による迫害・脅し・残酷な政策の数々。それらの被害を、結局はトランプ投票者たちは身をもって体験しなければ、その卑劣さが解らないのでしょうか。
 
とはいっても、投票権があるのは米国市民のみ。移民・難民の苦しみを身をもって体験することは、自らが元移民・難民かつ米国籍を取得した一世でない限り、ほぼあり得ません。
 
また、大多数のトランプ投票者たちはアメリカにおける人種的マジョリティの白人。人種的な観点からは、マイノリティの苦しみを身をもって体験することも限られている。
 
けれども、社会的な観点からはどうでしょう。
 
例えば貧困に喘いでいる、又はLGBTQである、あるいは何らかの障害などを抱えた人たちであれば。それらのような場合、たとえ人種的マジョリティであっても、社会のなかで著しく不利な状況にある人たち・恵まれない境遇にある人たちの苦しみを、身をもって体験することはあります。
 
また、ある意味「間接的に」被害を体験することもあり得るでしょう。
 
例えば、過去数十年にも渡って、保守系は無責任な減税をポピュリズム政策の一環として掲げてきたこともあり、アメリカで盛んな小規模ビジネスの経営者たちは、減税目当ての保守系支持者が多いことで知られます。もちろん、現在は極右に傾いた保守系ですので、これら経営者たちにはトランプ投票者も多い。
 
他方、少なからぬ経営者たちが、賃金を低く抑えるために不法移民を雇っていることも周知の事実。世界中の極右保守系の決まり文句「不法移民を追い出せ!」を嫌悪感あらわに主張する一方で、「不法移民を雇用して経費を浮かせる」二枚舌なのです。
 
そして最近、まさに自らが後押ししたトランプ政権の残酷な政策により、自身の小規模ビジネスで雇っている従業員たちが強制送還されて、経営が成り立たなくなる事例が聞かれます。
実は自身の主張が招き得る結果を考えてなかったのか、ズルい二枚舌の成れの果てです。
 
次に、農家はトランプ投票者が圧倒的に多いことで知られますが、これまた自らが後押ししたトランプ政権の浅はかな関税政策によって、中国・カナダなど農産物の主要取引先が購入を中止し、輸出が主な財源となっている農家の経営が傾くケースが相次いでいます。
 
ちなみに農家は、過去数十年にも渡り、多額の政府補助金を受け取ってきました。にもかかわらず、生活に困窮した他者が同じように政府の援助を求めるやいなや、「政府は無駄遣いをやめろ!」と感情むき出しに主張する。これまた、とてもズルい二枚舌なのです。
 
それに後押しされたトランプ政権は、生活困窮者を支えるフードバンクやシェルターなどへの援助を容赦なく切り捨てました。そうすると、これまた自身の主張が招き得る結果を考えてなかったのか、それらフードバンクやシェルターが巡り巡ると農産物の最終的な納品先になっている農家は、突然納品先がなくなり右往左往、さらなる政府補助金を期待する声が聞かれます。
 
ズルい二枚舌を使い、「何よりも自己利益の優先」を選んでしまうことは、「自分たちさえよければ」の典型例であり、責任ある大人としてとても恥ずかしいこと。
 
そう考えたならば、トランプ投票者たち自らがその被害を受けることは、自己の投票責任という観点から「自業自得」なのかも知れません。
 
けれども国政選挙なので、ハリス投票者たちまでもが被害の巻き添えを受けることは、理不尽ながらも避けては通れません。また、留学・仕事・その同行家族など、ビザを取得して合法に滞在している外国籍の人たちまで、投票権がないうえに巻き添えを受けることも、同じくです。
 
今回の大統領選の得票率はトランプ49.8% vsハリス48.3%。
 
1.5ポイント、約2百万票の差。「世界的視野をもって他者を大切にする心を育て、困っている人たちを助けようと一生懸命に頑張るリベラルなアメリカ」とは真逆になってしまうには、あまりの僅差ではないでしょうか。[詳しくは#110]
 
「何よりも自己利益の優先」に走ってしまったトランプ投票者たちが、もう二度とこのような過ちを繰り返さないことを、切に願ってやみません。


続きを読む:卑劣なトランプイズム(3)【自分自身が問われてる】
前回を読む:卑劣なトランプイズム(1)【心の隙間】

​全シリーズ:卑劣なトランプイズム(1)~(3)
[1]   [2]   [3]   

同じテーマを読む:倫理観

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    JOE KIM
    Retired from business at age 34. Now, an active supporter of inclusive initiatives globally.
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    34歳でビジネスから引退。現在は、インクルーシブな支援活動家。
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