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#94: 寝た子を起こす(第3回)

3/25/2023

 
【学びは余計なこと?】
「寝た子を起こさない」という同じ言葉でも、
 
「やっと寝ついてくれた子を、わざわざ起こさないで」という切実な想いと、
「せっかく治まっているものを、余計なことをして、問題を蒸し返さない方が無難だ」と、
 
異なる意味合いで、用いられることがある。
 
そして、「なぜ差別がいけないのか」について話し合うことを「余計なこと」と捉える人たちが、少なからずいます。
 
アメリカにおいても、一部の州によっては、そのような傾向がみられます。
 
例えば、黒人系米国人の背景において、過去の奴隷制度や、現在でもはびこる人種差別などによる屈辱は、その歴史を語るうえでは切っても切り離せません。
 
けれども、テネシー州やアイダホ州など、白人特権にしがみつく人々がマジョリティ(多数派)を占める州を中心として、多くの白人系米国人が不快と感じるような歴史的事実は、法律により、学校で教えることを禁じている。
 
現在のアメリカは、人口の約59%が白人、19%がヒスパニック、14%が黒人、その他が8%です。一方で、上述したテネシー州は約73%が、アイダホ州に至っては81%が、白人です。
 
過去に比べてより多角化はしたものの、依然として白人がマジョリティを占めており、その割合が高いほど、白人特権にしがみつく傾向がみられ、排他意識が目立ちます。
 
そして、過去とは比べられないほど、差別に対する社会的意識が整ってきてはいるものの、これまた依然として、マジョリティの数の力でねじ伏せられる屈辱を、マイノリティ(少数派)は避けては通れません。
 
現在の日本において、今もなお「日本には差別が少ない」と平気で言い張り、「なぜ差別がいけないのか」について話し合うことを「余計なこと」と捉える人たちが、少なからずいます。
 
「人種差別」のみを捉えた場合、アメリカよりは、少ないのかも知れません。
 
けれども、それは「多様性を歓迎する」とか、「あらゆる人たちを受け入れる」とか、金子みすゞさんの「みんなちがって みんないい」など、誇らしい理由からそうなっているとは、残念ながら言えません。
 
むしろ、ほぼその逆で、人口の約98%が日本人により構成されている「とても閉鎖的な社会」だからと、言わざるを得ない。
 
次回は、ここの考察をより深めたいと思います。


続きを読む:寝た子を起こす(4)【日本は差別が少ない?】
前回を読む:寝た子を起こす(2)【結果オーライはモロい】

全シリーズ:寝た子を起こす(1)~(5)
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同じテーマを読む:差別

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    JOE KIM
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    34歳でビジネスから引退。現在は、インクルーシブな支援活動家。
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