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#11: 戦争は回避できる(第3回)

5/26/2017

 
【解決策1:責任ある投票】
言論や報道の自由も、民主主義だからといって、約束されている訳ではありません。1985年にフランスにて設立された、国際的なジャーナリスト団体である「国境なき記者団」。各国において、メディアに与えられる報道の自由度を表す、同団体の「報道の自由度ランキング」2017年版にて、アメリカ43位、韓国63位、日本72位、ロシア148位、中国176位、北朝鮮180位(最下位)となっています。
 

日本の順位は、安倍政権が発足する直前である、2012年版の22位から急落しており、順位を落とした理由としては「安倍首相に迎合する自己検閲が行われている」、「多くのメディアが自主規制し、独立性を欠いている」、「公共の利益や民主主義におけるジャーナリストの役割が果たしにくくなっている」、「公の場での議論が抑圧されていることを訴えるジャーナリストは、検閲や警察による威嚇、司法による嫌がらせのもとに置かれている」などとされ、「問題がある」と位置付けられています。
 
また、5月23日に衆議院本会議で可決された「共謀罪」法案。国連人権理事会により任命された国連特別報告者は、「プライバシーや表現の自由を、不当に制約する恐れがある」と懸念を示す書簡を、日本政府に送りました。対象となる犯罪が幅広く、テロや組織犯罪と無関係なものも含まれる可能性があることなどを理由に挙げています。

 
これに対して、安倍政権は、「公開書簡の形で一方的、内容は明らかに不適切だ」と述べ、抗議しています。また、その返答として、国連特別報告者は、「抗議は、怒りの言葉が並べられているだけで全く中身がない。これだけ拙速に、深刻な欠陥のある法案を押し通すことを、正当化することは絶対にできない」と、指摘したことが報道されています。
 
政府によって弾圧されることがないよう、怪しくなってきたら、勇気と信念をもって、自由と透明性を国民が主張しなければなりません。

​
わずか
70年ほど前、ナチスドイツのヒットラーと手を組んでいた日本は、侵略し支配していた満州国を手放したくなく、自国の未熟な主張が通らないから、当時の国連を脱退するという暴挙に出て、戦争への道を突っ走りました。現在、国連から人権保護について懸念があがっている法案を、それでも押し通そうとする安倍政権は、当時の出来事から何を学んだのでしょうか。

 
「殺すしか道はない、やむを得ない、仕方がない」と自国の人々に、思い込ませるのが戦争です。
 
けれども、本当を言うならば、戦争は回避することができます。
 
ここでは、二つの大枠に分けて、戦争を回避する方法を考えてみたいと思います。
 
一つ目の大枠は、法律と投票用紙に変更を加えることにより、国会議員と国民の戦争責任を明確にする方法です。
 
先ずは最初のステップとして、いかなる戦争や武力攻撃をも決定するには、事前に国会の承認を必ず必要とすることを、法律に明記することです。
 
アメリカですら、これがあいまいになっています。憲法の定めにおいて、自国が攻撃を受けている場合を除いて、武力攻撃を実行するには、国会の事前承認が必要だとされています。しかし、第二次世界大戦後は、大統領の独断において武力攻撃を実行することもままあり、その運用はちぐはぐになっています。
 
例えば、先月のことです。シリアが化学兵器を使用したことへの制裁として、トランプ政権が独断で、国会の事前承認なく、シリアに対する武力攻撃を実行しました。2013年には、同じくシリアの化学兵器使用への制裁として、オバマ政権はシリアに対する武力攻撃を、国会の判断に委ねましたが否決されました。2003年のイラク戦争は、ブッシュ政権による「大量破壊兵器プロパガンダ」を鵜呑みにした国会が、事前承認しました。1986年には、レーガン政権が独断で、国会の事前承認なく、リビアに対する武力攻撃を実行しました。

 
日本は、憲法の定めにより、一切の戦争を放棄しているので、法律に明記するまでのこともないはずなのです。しかし、日本政府は、「一切の戦争とは言っても、防衛の戦争はやってもいい」と憲法の解釈をねじ曲げ続けています。
 
このような状況下において、あらゆる国においても、「いかなる戦争や武力攻撃をも決定するには、国会の事前承認が必要である」と明確にすることは、とても重要です。もしもの場合に備えて、それをしっかりと、法律に明記しておくのです。
 
次に、第二のステップとして、不幸にも、国会で、戦争を決めるような事態になった場合を考えます。そのような事態は何としてでも避けたいので、有事になる前に、そうなった場合を想定して、今のうちに対応を決めておくことが重要です。そして、そのために、戦争を決める国会決議の採決票を、以下のような文言にします。

 
​--------------------------------------------------------

私は、国会議員として、今般の戦争決議において、以下のように投票します(どちらか一つに✔をする)。
□  私は、戦争を決定した場合に、私自らが1番手で最前線にて戦うことを了承したうえで、戦争に「賛成」します。
□  私は、戦争には一切加担しません。したがって、戦争に「反対」します。
 --------------------------------------------------------

「戦争をする」と決めた国会議員が、「戦争に行かない」という現状は、あまりにも無責任です。これではまるで、自分のお金は賭けずに大切にしまっておいて、他人のお金をギャンブルで賭けるようなものです。また、最前線にて戦うという結果責任を「問われない人」が、戦争という極めて重大な物事を「決定する権限がある」場合、無責任な決定をするおそれがあります。
 
ですので、「戦争をする」と決めた人が、「最前線にて戦う」ことが、少なくとも守らなければならないフェアな行動でしょう。そして、投票の結果、戦争が賛成可決となれば、「賛成票」を投じた国会議員は1番手で最前線にて戦うことを、しっかりと法律に明記するのです。

「他者の命」を賭けるのではなく、「自分自身の命」を賭けて、多くの無実の人々を「戦争という名の大量殺りく」に巻き込むのか。国会議員には、真剣にそれと向き合い、決める義務があるのです。

 
戦争を決める直接的な投票権を持つ国会議員が、「賛成票」を投じた場合、真っ先に最前線にて戦うのは、ある意味、当たり前のことでしょう。もちろん、人の命に差はありません。大統領や総理大臣など役職があるからといって、例外は一切認めません。例外を認めると、そこに逃げ込む議員が現れるでしょう。

「戦争をする」と決めた人が、1番手で「最前線にて戦う」のです。

 
もし、最前線で戦いたくなければ、簡単なことです。「反対票」を投じればいいのです。誰にもそれは止められません。自分自身で決めることが出来るのです。

そして、自分自身が最前線で戦いたくないのであれば、自ら決めることが許されない他者を最前線へ送り込むことが、正しいはずはありません。あらゆる理屈を並べ立てて、
自らの言動により「リード」しない者は、本物のリーダーではありません。
 
最後に、第三のステップとして、戦争を決める間接的な投票権を持つのは、一般国民であることを考えます。一般国民は、国会議員を選挙で選ぶことで、間接的に戦争を決めることができます。ですので、国政選挙の投票用紙も、国会議員の採決票と同様に、以下のような文言にします。
 
--------------------------------------------------------
私は、私が以下において投票した候補者が当選して国会議員となり、のちに国会で、戦争を決めるような事態になった場合、その国会議員が決議において「戦争賛成票」を投じたら、私自らが2番手で最前線にて戦うこと了承したうえで、以下の候補者に投票します(いずれか一つに✔をする)。
□  A候補(〇〇党)
□  B候補(△△党)
□  C候補(無所属)
--------------------------------------------------------
 
例えば、戦争ができる態勢を許容しているA候補に、Tさんは選挙で投票したとします。そして、A候補は当選してA議員になったとします。その後、戦争を決めるような事態になり、その国会決議において、A議員は「賛成票」を投じたとします。その場合、A議員は1番手で、Tさんは2番手で、最前線にて戦うことになります。これを、しっかりと法律に明記するのです。
 
もし、最前線で戦いたくなければ、簡単なことです。Tさんが重要だと思っている政策にそれなりに理解を示していて、なお且つ「戦争反対」を公約にあげているB候補に投票すれば良いのです。
 
このような法律になれば、国会議員も、一般国民も、みな投票に真剣です。「誰がなっても同じだ」と言ってこれまで投票してこなかった人も、そうは言ってられなくなります。

そして、「戦争反対」を公約にあげる
B候補に、票は集まるようになるでしょう。また、そうなれば、「戦争反対」を公約にあげる候補者が選挙ごとに増え、戦争ができる態勢を許容している政党や候補者には票が集まらず、そのような政党から立候補する候補者も選挙ごとに減るでしょう。

一人ひとりが真剣に、本気で、現実味をもって「戦争」を意識し、その責任を負って、投票する。

 
「そんなことをすると、唯でさえ低い投票率が、ますます下がるのではないか。」
 
そう懸念される方もいるでしょう。
 
やはり、人の命を世代をまたいで左右してしまう「戦争」という、極めて重大な物事を決定する可能性がある国会議員。その国会議員を選出する選挙において、投票をしないというのは、国民として無責任ともいえるのではないでしょうか。ですので、投票をしなかった国民は、3番手で最前線へ行くことを、法律で定めることもありでしょう。人任せにせず、必ず責任をもって、投票してほしいからです。

もし、最前線へ行きたくなければ、簡単なことです。自分が重要だと思っている政策にそれなりに理解を示していて、なお且つ「戦争反対」を公約にあげている候補者に、投票すれば良いのです。誰にもそれは止められません。自分自身で決めることが出来るのです。

 
そして、最前線で戦うことを「免責」となるのは、戦争に「反対票」を投じたB議員と、選挙の時にB議員に投票した国民です。最前線で戦いたくない人は、今までよりも投票に行くようになるのではないでしょうか。むしろ、投票率は今よりも上がるかも知れません。
 
もちろん、法制化する前には、詰めるべき詳細は多々あるでしょう。「戦争反対」の公約を当選してから破った議員がでた場合の対処や、最前線へ行く場合の性別や年齢による不平等の観点、また、身体的なハンディキャップの観点などもあるでしょう。
 
しかし、ここでの大枠は、国会議員と国民の戦争責任を明確にすることです。そして、この大枠をとらえるなかで、最も重要なのは、議員も国民も、それぞれが真剣に、現実味をもって「戦争」を意識し、その責任を負って、投票をするというルールです。このようなルールは、その気になれば、法制化できます。
 
そして、これだけでも、戦争はほぼ回避できるようになるのではないでしょうか。
 
なぜなら、戦争を「やむを得ない、仕方がない」とする人は、ほとんどの場合、「自分ファースト」に陥っているからではないでしょうか。「自分自身の命」は賭けずに、「他者の命」を賭けて、戦争に賛成するからではないでしょうか。

​消極的な賛成であることを強調して、消去法による「やむを得ない、仕方がない」のだとさえ言っていれば、自分自身の戦争責任の重みが軽くなるような錯覚に甘えているからではないでしょうか。

 
けれども、それには正当性がないことを、意識と無意識のはざまで、本当は薄々気が付いている人は多いのではないでしょうか。自分のお金は賭けずに、他人のお金を賭けてギャンブルをすることが、まかり通らないことを大多数の人が当然に分かっているように。
 
そして、このようなところに、「戦争は回避できる」という希望が見える気がするのです。

続きを読む:戦争は回避できる(4)【解決策2:権限と体制】
前回を読む:戦争は回避できる(2)【問題点B:計画的な選択】
 
全シリーズ:戦争は回避できる(1)~(4)
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同じテーマを読む:暴力/平和

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    34歳でビジネスから引退。現在は、インクルーシブな支援活動家。
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